リディアード式トレーニングについて学ぶ本
こんな人におススメです!
- マラソンの練習に励む人
- リディアード式トレーニングの勉強をしたい人
アーサー・リディアードとはどんな人?
リディアード式トレーニングを考案した人です
- 1917年生まれのニュージーランド人
- 「リディアード式」といわれる独自のトレーニング理論を生み出した
- ジョギングの生みの親でもある
リディアード式トレーニング
本書はそのアーサー・リディアードに教わったランナーがリディアード式トレーニングについて書いた本である。
リディアードトレーニングの特徴はリディアード自身の言葉を引用すると
「サブ4ランナーにも、60歳のシニアにも、16歳の少女にも、私のトレーニング法は同じ様に効果を発揮する」と述べているように能力・年齢に関係なく参考にできます。
初マラソンを目指して練習を始めたばかりの方、長年マラソンを走ってこられた方にも参考になる理論です。
その特徴は
- 有酸素能力の向上を重視
- あくまで自分のペースで
- 年齢に関係なくマラソン能力の向上が図れる
①第1段階は「有酸素能力の向上」
リディアード式トレーニングの基本的な考え方はまず「有酸素能力の向上」があります。本書を読む中でこの有酸素能力を上げるトレーニングが一番重要だとリディアードは考えていたようです。
マラソンを走る事において有酸素能力の向上なくして記録の向上は難しい。この為、まずトレーニングの第一段階としてゆっくり長く走る事から始めるように本書では提唱されています。
そのペース配分はランナー自身の感覚で決める。
具体的に1キロあたりのペースを重視してというよりは、ゆっくり長く走れるペースで長い時間走る事でじっくり有酸素能力を上げていきます。
「ハアハア、ゼイゼイ」息を弾ませる練習も後々必要にはなるでしょうが最初のうちはゆったりしたジョギングで長く走る練習をする事が大事ですね。
具体的には例えば、15分程度ゆっくりジョグから初めて、徐々に走る時間を延ばし、最終的には2時間程度ゆっくりペースで走れるようになると良いでしょう。
②第2段階は「ヒルトレーニング」
まず、第1段階の有酸素能力の能力の走り込みを経て、1時間~2時間ほど走れるようになると、ヒルトレーニングを実施すると良いとの事。
ヒルトレーニングは要は「山や坂などの斜面を使ったトレーニング」になるのですが、このトレーニングの目的は一言でいうと
「スピード練習をやる前に足を強化する事」
である。足をばねを鍛える練習ですね。傾斜を使ったトレーニングというと坂道ダッシュを想像しますが、「バウンス」と呼ばれる方法で坂を弾むように登る走り方をするようです。
③第3段階は「インターバル」
一般的なインターバルトレーニングは例えば
「1000m×5本、休息ジョグ100m」
といったように設定をして取り組むのが一般的です。
しかしながら、リディアード自身は感覚を重視していたようで
「公園を1周をハアハアする程度の速度で走り、ジョグで再びスタート地点に戻ってくる・・、これをもう十分だと感じる程度まで行う」といった感覚的な表現を好んでいたようです。
恐らく、その人の体力に合わせた最適なインターバルはどういうものか考えた時にそのような表現になったのでしょう。
このインターバルを実施する事でマラソンのスピードを磨けるようになるはずです。
④仕上げはタイムトライアル
ここまで有酸素能力の向上、スピードUPの為の足の強化、インターバルでのスピードUPときましたがいよいよ最終段階では本番を想定したタイムトライアルをリディアードは推奨していたようです。
このタイムトライアルの期間は3~4週間で、本番を想定した練習を実施すると良いようです。
具体的な練習内容はここでは割愛しますがここのタイムトライアルを経る事で本番仕様に仕上げていくようですね。
また今後のトレーニングの強化ポイントも見えてくるはずです。
是非、本書を読んで個々人で自己研究してみてください。
まとめ
本書ではこのようにリディアードのランニング理論についてまとめられていますが、本を読み進める中でリディアードの人柄であったり、著者がリディアードと一緒にトレーニングをしていた時のメニューも出てくるので単純に読み物としても面白い1冊です。
是非、ランニング好き、マラソン好きの方は一読する事をおススメします。